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ソフトウェアイノベーション

ボッシュが新たな偽造防止技術を発表

3 May 2019 | 読了時間: 5分
Bosch ConnectedWorld Blogからの翻訳

英語版のブログ記事についての詳細は こちらです。

世界貿易の姿は必ずしも明るくはありません。たとえば世界的な偽造品市場があります。2017年の世界の偽造品は合計1兆2000億ドル、2020年までに1兆8200億ドルに達する見込みです。偽造品急増の影響は大きく、 2017年のオンライン偽造だけによる推定損失額は3,230億ドル(英語) です。直接的な収益の損失に加えて、企業は評判にダメージを受け、その影響は長く続く可能性があります。本物だと思っていた製品が偽物だったという経験から、お客様はブランドへの信用をなくします。その結果、各企業は自社ブランドを守るために多大な努力を払っています。

市場で販売されている自社ブランドの製品が本物であることをどのように保証できるでしょうか。ボッシュソフトウェアイノベーションのセキュア・プロダクト・フィンガープリントは、偽造と闘うための革新的なソリューションを提供します。中国のボッシュコーポレートリサーチチームが開発したこのソリューションは、本物と偽物を見分ける手段を提供するだけではなく、メーカーとお客様を直接的に接続し、ユースケースを増やしています。

セキュア・プロダクト・フィンガープリントには、正規品と偽造品を区別する2つの方法があります。 Icon lens
セキュア・プロダクト・フィンガープリントには、正規品と偽造品を区別する2つの方法があります。

人工指紋:セキュリティを強化したQRコード

製品が本物であることを保証する方法として、ステッカーを剥がす方法から、ホログラムやQRコードにいたるまで、この数年でさまざまな方法が登場しました。それぞれに利点もありますが制限もあります。ステッカーを剥がす方法は、使いやすいとはいえません。ホログラムラベルは製品が本物かどうかを簡単に確認できますが、製造コストが高額です。QRコードは比較的安価ですが簡単にコピーできます。

セキュア・プロダクト・フィンガープリントソリューションが提供する2つの偽造防止対策のどちらかの人工指紋を入力してください。人工指紋は標準のQRコードをベースに、マイクロパターンを埋め込み、セキュリティが強化されています。強化QRコードは理論的にはコピーできますが、必要な装置の費用が100万ユーロを超えるので経済的に実現不能です。人工指紋はQRコードのコピー問題を緩和し、さらに製造コストが安いというメリットがあります。

メーカーが人工指紋を利用するには、データベースに事前登録されている強化QRコードラベルを注文して、これを製品に貼り付け、クラウドのバックエンドサービスにリンクするだけで完了します。

人工指紋ソリューションは標準のQRコードをベースにしています。マイクロパターンの埋め込みで、セキュリティが強化されています。
人工指紋ソリューションは標準のQRコードをベースにしています。マイクロパターンの埋め込みで、セキュリティが強化されています。

製品を購入したお客様は、スマートフォンでコードをスキャンするだけで、あとはクラウドのアルゴリズムが処理します。スマートフォンのカメラはマイクロパターンを取り込めるので、検証するのに特別な機器は必要ありません。お客様は専用のスマートフォンアプリを使用したり、WeChat経由で認証したり、標準のQRコードスキャナを使うこともできます。スキャンをすると製品検証のためのウェブページにリダイレクトされます。

天然指紋:製品の表面を詳しく見る

視覚的に同じに見える2つの製品は、明確には区別できないと考えるのが確実です。ただし、一見しただけでは区別しにくい場合でも、よく見るとアイテムごとに固有の特徴があることがわかります。たとえば工業用ポンプの場合、荒加工から仕上加工まで多数の製造工程があります。それぞれの工程でポンプの表面に固有のトレースが残るので、個々のポンプは他のポンプと区別できます。

そうしたわずかな違いがセキュア・プロダクト・フィンガープリントソリューションの2番目のコンポーネントの天然指紋のベースです。人工指紋に似ていますが、天然指紋は製品自体を検証します。天然指紋を利用するには、製品表面上の検証に使用する特定の面をメーカーが決めてその写真を撮ります。このためには製造ラインにカメラを設置します。カメラを設定して、特定の「指紋」面を自動的に撮影します。比較検証に使用するため、クラウドに画像を保存します。

製品を受け取ったお客様は同じ面の写真を撮ります。普通のスマートフォンのカメラで十分です。画像はクラウドにアップロードされて、アルゴリズムが元の「指紋」と比較し、製品を検証します。この方法は最善の偽造防止対策です。

その他の利点:トラック&トレースからCRMまで

セキュア・プロダクト・フィンガープリントの対象範囲は、偽造防止だけではありません。指紋を利用することで、メーカーと流通業者や小売店などの配給業者、そしてお客様との間を直接接続し相互関係を確立できます。

「指紋」は個々の製品の識別記号となり、メーカーから流通経路を介してお客様へ、そして製品保証提供業者まで、製品をトレースできます。流通業者に特別なインセンティブを与えることによって、メーカーは自社製品の「指紋」をスキャンするように促すことができます。これでメーカーは在庫量、商品の動き、小売店の販売状況についてインサイトを得られます。セキュア・プロダクト・フィンガープリントをこのように利用することで、販売経路管理を最適化および改善できます。

セキュア・プロダクト・フィンガープリントのトラック&トレース機能を利用して、メーカーは特定の市場向けの製品をトラッキングしたり、指定された地域からの転用を登録することができます。

もうひとつのメリットとして、顧客関係管理(CRM)を改善できます。セキュア・プロダクト・フィンガープリントを使用して製品を検証することにより、製品と個々のお客様がリンクされます。専用アプリ、WeChat、ウェブサイトなどを介して、お客様は製品に関するインセンティブや情報を受け取ったり、ロイヤリティや報奨プログラムに参加することもできます。

さらに品質管理やリコール対策が容易になり、不良製品が発生した場合には必要に応じて該当するお客様に通知を送ることもできます。

保証や返品などにも利用できます。セキュア・プロダクト・フィンガープリントを使用することで、製品が正規品であり、返品や保証サービスの対象であることを確認できます。

ソリューションが利用できる場所

現在、ボッシュソフトウェアイノベーションのセキュア・プロダクト・フィンガープリントソリューションは中国で販売されています。人工指紋ソリューションは、2019年の第1四半期から商業利用が可能です。天然指紋については、多数のパイロットプロジェクトが実施されており、2019年第2四半期に商業利用が開始される予定です。

今後、 セキュア・プロダクト・フィンガープリントはアジアの他の国や地域でも発売される予定です。このソリューションについて、質問がありますか。概念実証プロジェクトを実行したいとお考えですか。

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