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ソフトウェアイノベーション

スマートビルディングプロジェクトの始め方

9 Feb 2017 | 読了時間: 3分
Bosch ConnectedWorld Blogからの翻訳

このブログ記事の筆者はLena Dorschです。筆者の紹介及び英語版のブログ記事は こちらです。

モノのインターネット(IoT)は商業ビルでの利用へと進みつつあり(英語)、このためデータの所有権、考えられるユースケース、データ伝送等の問題が浮かび上がってきています。スマートビルディングのプロジェクトからは、どのような利益が生まれるのでしょうか?クラウド上でビルのデータを集めることの利点は何でしょうか?また、実際にデータを所有するのは誰になるのでしょうか?

1.スマートビルディングプロジェクトの最も一般的な応用分野は?

応用分野は数え切れないほどありますが、その分野は顧客ごとに異なります。スマートビルディングプロジェクトの最も一般的なユースケースとして、設備のモニターとスペース管理があります。

Connected Building

参加者からの質問に、スペース管理サービスと部屋予約サービスの違いは何かというものがありました。スペース管理サービスは、その商業ビルの各室がいつどのように使われているかの情報をビルの管理者に与えるものです。管理者はこの情報を使い、たとえば清掃作業の間隔を最適化したり、未使用空間をうまく活用したりすることができます。部屋予約の機能は、このデータを利用します。

1つの応用分野として、ビル内の会議室の割り当て状況を職員が素早く簡単に確認できるようにするアプリが考えられ、このようなアプリでは、実時間データを使い、予約済の部屋が実際に使われているかどうかを示すことや、会議が予定より早く終わったため利用可能になったことなどを示すことができます。このような情報を使えば利用の直前でも部屋の予約が可能になり、より効率的なスペースの利用が可能になります。

2.ソフトウェアはビルの技術とどのようにつながっているのですか?また、ビルのデータを所有するのは誰ですか?

センサーやデバイス、ビルシステム等で生成されたデータは暗号化され、ゲートウェイ経由でクラウドに送信されるか、またはビルの設備がインターネットに接続されている場合は直接インターネットに送信されます。

一方、データの所有者は誰かということについては、それほど簡単ではありません。この件はIoTを取り巻く問題として、データやプライバシーの保護という面から公共の場での議論が形成されつつあります。特に、第三者である業者が関係し、データが彼らの間でやりとりされる場合が問題です。我々のプロジェクトでは、データ保護と透明性の高いプロセスを最優先しています。1つの例として、当社がスマートビルディングプロジェクトを実施する場合には、データを作成した人物がそのデータの所有権を持つようにしています。これは、たとえばお客様や、サービスの契約者になる場合も考えられます。当然ながら、ユーザーの同意を得ることも必要です。ただし、これはデータの所有権に関する普遍的な回答と考えることはできないため、統一された規則を速やかに制定する必要があるでしょう。

3.スマートビルディングプロジェクトが直面する課題は何ですか?

すべてはデータに関係した問題です(英語)。一般的なIoTプロジェクトでも予想されるように、データの取得と処理、保管がスマートビルディングプロジェクトの課題だと考えています。スマートビルディングプロジェクトでのデータに関する議論に影響のある2つの典型的な例があります。その1つは、コスト効率の良いデータの保管方法で、これには履歴データも含みます。そしてもう1つの例は、各メーカーによるデバイスのデータモデルがあまりにも多様なことです。

センサーは間接的または直接的に個人データを大量生成することから(英語)、スマートビルディングプロジェクトに関連して十分な考慮が必要なもう1つの問題はデータセキュリティです。我々のプロジェクトでは、データを暗号化した後でボッシュのデータセンターに送信します。データアクセスについてはクライアント独自の規則が適用され、認証と権限付与が行われます。

4.スマートビルディングプロジェクトでクラウドにデータを集めることの利点は何でしょうか?

ボッシュIoTクラウドの技術(英語)を使えばビルデータの素早い分析と洞察が可能で、この洞察がビルディング技術プロバイダのビジネスを成功へとつなげます。ビルディングセクターでは、クラウド上にデータを収集することで複数のビルを共通の基準(ベンチマーク)で評価できるようになり、分野の枠を越えたソリューションの開発が可能になります。最終的に、クラウド技術はデータ交換を容易にしてサードパーティソリューションの素早い組み込みを可能にするための鍵となり、オープンなエコシステムを促進します。そして、そのことが最後の質問へとつながります。

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5.IoTや商業ビル環境におけるオープンエコシステムとは一体何でしょうか?

あらゆる種類のデバイスやセンサーを含むオンサイトのデジタルサービスを1社だけで実現することはできません。IoTのシステムやソリューションには閉じたものが多く、サードパーティプロバイダがその上でサービスを拡張したり、独自のソリューションを組み込んだりする余地はありません。そのため我々は、最初からオープン化を図り、そこから真の利益を得ようとしています。狭い意味でのオープンエコシステムという用語は、広く公開されたAPIを提供し、ハードウェアを一本化し、サードパーティの各種デジタルサービスを組み込み可能にするものとして我々は理解しています。

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