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IoTデータ管理の上位4つのメリット

9 Jan 2018 | 読了時間: 4分
Bosch ConnectedWorld Blogからの翻訳

このブログ記事の筆者はChristoph Grotzです。筆者の紹介及び英語版のブログ記事は こちらです。

車両やビルから歯ブラシやトースターにいたるまで、身の回りのあらゆる物が センサーでコントロールされることが増えてきています。これにより、IoTデータ管理が登場しました。実際には、パンが焼けた時にメールの通知が欲しい人はいないものの、生活の自動化により快適性が増すことは間違いありません。自動化によって、スマート製品を開発するチャンスが拡大し、有益なデータを収集して、手作業に費やす時間を削減できます。

一方、企業は常に課題を抱えることにもなります。コネクテッドトラック群の製造であれ、スマート ビルディングの運用であれ、IoTは人々のために開発するものです。ところが、残念なことに技術は予測困難な形で利用されます。 企業が適切なツールを装備し(英語) 、実際の利用法を理解することが、実用的なデバイスを生み出すうえで最も重要です。そこで、現場から取得したIoTデータの収集、保存、管理の出番です。フィールドデータは、顧客の利用法から得られるもので、次期バージョンの製品に大きな影響を及ぼします。

IoT data management: End-to-end processing of large data sets and online analysis of device data Icon lens
出典:Bosch Software Innovations

IoTデータ管理を利用してより良い製品を生み出す

IoTデータ管理によって、企業は利用法のパターンを発見できます。また、設計開発段階で立てた仮説も疑い、コネクテッドデバイスの欠点を洗い出します。つまり、これにより、最高のコネクテッド製品を開発できるのです。

製品をリリースする前に、IoTデータ管理によって実地試験を実施できます。 トニースタークが (英語)、アイアンマンスーツの戦闘準備を整える前に、数枚の壁に突っ込む必要があったように、どんな製品開発においてもテスト段階を踏む必要があります。使用法に関するデータを収集して、最も消耗しやすい箇所、製品の予想耐用年数、環境条件、ユーザーの操作を解明します。

Data-driven product development Icon lens
データ主導の製品開発 | 出典:Bosch Software Innovations

使用法データを備えれば、設計を強化できます。さらに、より品質の高い製品を開発して、最高のユーザーエクスペリエンスを提供できます。たとえば、 自動運転車メーカーは、さまざまな部品やコンポーネントの使用状態を見極め、耐用条件を判断できます。賠償請求での車両のリコール費用が膨大な金額に達する可能性があることを考えれば(信用失墜に加えて)、たやすいことです。フィールドデータの収集は、発売後も重要な方策となります。ソフトウェアを更新して継続的に製品を強化し、次期バージョンに関する重要な知見を得ることができます。製品の耐用期間を通して、こうした知見が新製品や新バージョンの開発プロセスに役立ちます。また、異常の特定にも有効です。

IoT戦略に対するIoTデータ管理の4つの主なメリット

1.ユーザーニーズを理解する

自動化は、人々の生活をより楽にするために存在します。コネクテッドデバイスは、ユーザーのニーズや習慣に裏打ちされたものであることが必要です。現場から取得したIoTデータを調べることで、製品がユーザーの日常生活でどのように機能しているかをより深く理解できるようになります。天候に合わせて自動設定する機能を搭載したスマートエアコンやスマート照明のシステムを設計したことがあるかもしれません。ユーザーがこうした設定を無効にして手動で変更を加えているとしたら、それは、その製品がユーザーのニーズや期待と合致していないことの表れです。IoTデータ管理では、官能データやユーザーが変更を加えた時点を調査することで、こうしたスマートアルゴリズムを最適化できます。そのうえで、製品の再設計や再調整によって、より良いユーザーエクスペリエンスを提供できます。

2.資産の摩耗を予測する

これは、コネクテッドインフラや資産にも適用されます。歩行者の通行量は、スマートブリッジやスマート水門に影響します。予想される損耗を把握し、保守や修理の計画を立てるためには、IoTデータが不可欠です。この調査をライフサイクルを通して実行することで、利用者が想定外のパターンで行動しているかどうかも見極めることができます。こうした知見を踏まえれば、製品の強化や機能追加が必要な箇所を正確に特定できます。

3.リソースを効率化する

自動化の目的は、効率化に違いありませんが、勘や仮定で仕事を進めているとしたら、言うほど簡単なことではありません。顧客による製品の使用方法に関するデータを利用すれば、より深い知識に基づく判断ができます。たとえば、コネクテッドビルディングでは、利用者による暖房や照明の操作方法を監視し、スペースの使用状況を見定め、老朽化している箇所をすべて把握します。これにより、時間、スペース、エネルギーの非効率的な使用を減らし、最終的にコスト削減になります。

4.効果的なシステムを開発する

複雑なIoTソリューションは、多くの個別のデバイスから構成されます。各デバイスは、単独であれば完璧に動作するかもしれませんが、システムとして動作する場合は、想定外の挙動をすることもあります。個々のデバイスから単に遠隔測定データを収集するだけでは十分ではありません。IoTデータを転送、保存、管理することで、問題を早期に特定し、システム全体の性能を検証できるようになります。

Step by step: From data transfer to data analysis \ Source: Bosch Software Innovations
段階ごとのステップ:データ転送からデータ分析まで | 出典:Bosch Software Innovations

IoTデータ管理の推進

データポイントをすべて把握するには、通常、長期にわたる単発的な開発を要する複雑なソリューションが必要になります。これにより予算を使い果たし、時間を無駄にします。 10を超えるIoTデータ管理プロジェクトの経験を踏まえると、顧客にとってきわめて重要なのは、次の2つの主な特徴です。

  • サービスとして提供される、すぐに使える、標準化されたソリューション。使いやすく、余計な設定の手間がかかりません。たとえば、ボッシュのIoTデータ管理ソリューションは、ボッシュIoTクラウド、または顧客のサイトに導入されます。
  • ボッシュの自動車市場向けソリューションでは、顧客固有のフォーマットの復号化や各種自動車データの仕様に関する規格に対応しています。このフォーマットには、ODX、Fibex、A2L、dbc、mdfなどがあります。RAWデータは、アーカイブに永続的に保存されるので、顧客は必要に応じて元のデータを復元できます。一方、復号化と標準化によって価値を高めたデータをデータサイエンティストは安全に利用できます。

IoTデータ管理により、当て推量から十分な情報に基づく判断へ

地理的に分散した膨大な量のIoTデバイスデータを処理している場合に必要なソリューションは、データを収集するだけでなく、復号化し、空欄を埋め、保存して、ユーザーが理解できるようにしてくれるソリューションです。現場で構造化データを利用できないと、暗闇の中で実験や開発を行うことになります。一方、正しい知見を用意すれば、製品開発を強化し、効率と品質を向上させ、運用を簡素化できます。

IoTデータ管理に関する詳細情報